◇2005.6.13◇

大阪の阪急3番街方面から、新阪急ホテルのほうに行く道の狭い歩道を通っていたときのことである。

自転車を上手によけながら、後一歩のところまで来た。とうとう自転車に前方を阻まれ前進不可能になった。仕方なく110番に連絡。誰も受けない。
再度連絡するが、誰も受けない。そのまま待つことにした。横の車道には、タクシーの列。
誰も助けてはくれない。そのまま待っていた。

後ろから人が私をよけていく。私は声を出すのも嫌になっていた。
前から若い学生風の男の子が来た。どうせ自転車をのけてはくれないだろうと諦めていた。
しかし、黙ってさりげなく2台、3台とのけてくれた。
私は、にっこり笑って「ありがとう。」と言って車いすを進めた。

ヨドバシカメラの方に渡り、喉の渇きを潤したかった。
工事作業員風の集団が美味しそうに缶ジュースを飲んでいた。
私はその一人に、自販機はどこにあるのかを聞き、ようやく缶コーヒーを手に入れた。
しかし、口のところが開けられない。私の握力は左手が2kg、右手が3kgだから到底このねじは開くはずがない。その上オープナーも家に忘れてきていた。
通りかかりの人に頼んで開けてもらい、やっとの事で喉の渇きを潤した。

とても腹が立ってきた。大阪駅の交番に行き、今のことを話した。
すると若い巡査は「取り締まっているんですけれど、仕方ないですね。危ないからあんなところを通らない方が良いよ。」と言う。私達車椅子使用者は限られたところしか通ってはいけないのか?曽根崎警察に行き、今のことを話した。 事実関係を確認すると言う。

別の巡査が出てきて、事情聴取するからと言い出した。
私は「歩道に放置自転車があって、歩道を通れない為やむなく車道を通った場合に、はねられたら誰が悪いのですか?」と聞くと、 その中年の警官は小ばかにしたように「あのな、はねられたらな、車の運転者が悪いのや」と言った。道路管理責任は問われないのか?
「車道を通るときは、気をつけてな」とまで言った。どう気をつけろと言うのか?

私達車椅子使用者は、走れるわけでもないし、いったん歩道から車道に出ると、次に歩道に上れるところは延々無いのだ。危険を承知で車道を通るしか道は無い。 車の道には段差もなく平らな道が続いている。
しかし、歩行者には段差や穴ぼこだらけ。
おまけに高度成長期の負の遺産である歩道橋の橋脚がいまや歩道の邪魔者になっている。
それでも、その歩道橋は堂々と居座っている。
それが有る為に、車椅子が通る幅も確保できないところが多々ある。

警察の広聴室に行き今回の事と、事情聴取に署名捺印してこよう。

「プチハウスなな」  栂 紀久代
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